2012年10月アーカイブ

8月29日に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律」(改正高年齢者雇用安定法)が成立し、来年4月1日から施行されます。

改正の大きな柱は、「継続雇用制度の対象者を限定できる仕組み」の廃止、つまり、原則として「希望者全員を継続雇用制度の対象者とすること」の義務付けです。

 しかし、上記の「原則」には「例外」が認められることとなっており、その「例外」の案が、厚生労働省から示されました。その内容は次の通りです。

・「心身の故障のため業務に堪えられないと認められること」、「勤務状況が著しく不良で引き続き従業員としての職責を果たし得ないこと」等、就業規則に定める解雇事由または退職事由(年齢に係るものを除く。以下同じ)に該当する場合には、継続雇用しないことができる。

・就業規則に定める解雇事由または退職事由と同一の事由を、継続雇用しないことができる事由として、解雇や退職の規定とは別に、就業規則に定めることもできる。

・また、当該同一の事由について、継続雇用制度の円滑な実施のため、労使が協定を締結することができる。

・なお、解雇事由または退職事由とは異なる運営基準を設けることは改正法の趣旨を没却するおそれがあることに留意する。

・ただし、継続雇用しないことについては、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが求められると考えられることに留意する。

上記の案は、今年11月以降に正式決定される予定です。

企業としては、来年4月以降に定年を迎える個々の労働者について、継続雇用(再雇用)の対象とするのかしないのか、継続雇用(再雇用)する場合の処遇(賃金等)をどのようにするのか等について、あらかじめ検討しておかなければなりません。

 

「雇用促進税制」減税幅を倍増へ

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厚生労働省は、雇用促進税制の減税幅について、現在の1人あたり20万円から40万円に倍増する方針を示しました。
昨年度に増加した雇用数が目標の半分程度にとどまりそうなことを受け、企業による制度の利用増
を図りたい考えです。
来年度の「税制改正要望」に盛りこまれました。

 厚生労働省 雇用促進税制について
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudouseisaku/koyousokushinzei.html

世界保険機関(WHO)は、うつ病の人が世界で3億5000万人(人口の約5%相当)以上いるとする推計結果を発表しました。ま
た、自殺で亡くなる約100万人の大半がうつ病経験者であることもわかりました。
厚生労働省によると、国内でうつ病を含む気分障害で治療を受けた人は約101万(2008年)
と推定されています。

厚生年金基金の廃止を検討へ 厚労省

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厚生労働省は、AIJ投資顧問による企業年金消失問題を受け、将来的には厚生年金基金制度自体を廃止する考えを示しました。
基金などの反対も根強く、廃止する場合であっても数年以上かかる見込みです。
国税庁が「民間給与実態統計調査」の結果を発表し、企業に勤める会社員やパート従業員が2011年に受け取った給与の平均が409万円(前年比3万円減)だったことがわかりました。
専門家は、「東日本大震災や原発事故に伴う節電の影響により残業時間が減少した」と分析しています。


産休期間中の社会保険料免除

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「産休期間中の社会保険料免除」が、次世代育成支援の観点から出産前後の経済的負担を軽減し、子どもを産みながら働きやすい環境を整えることを目的として「社会保障・税一体改革成案」に盛り込まれ、8月10日に成立し、22日に公布されました。
これにより、産休期間中の厚生年金保険料・健康保険料が労使ともに免除されることになりました。
施行日は「公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日」となっており、現時点では明らかになっていません。

 「産前・産後休業期間中の保険料徴収の特例」とは、厚生年金の被保険者について、育児休業期間中に加え、産前・産後休業期間中(産前6週間〔多胎妊娠の場合14週間〕、産後8週間のうち、被保険者が業務に従事しなかった期間)も、同様に年金保険料が免除(健康保険料についても同様)され、将来の年金給付に反映させる措置を行うというものです。

なお、保険料の免除は被保険者の申出によって行われ、事業主および被保険者双方の保険料が対象です。

 「産前・産後休業を終了した際の標準報酬月額改定の特例」とは、育児休業後についての措置と同様、産前・産後休業終了後に育児等を理由に報酬が低下した場合に、定時決定まで保険料負担が改定前のものとならないよう、産前産後休業終了後の3カ月間の報酬月額を基に、標準報酬月額が改定されるというものです。

なお、育児休業終了後についても同様の措置がとられます。

 改正による効果としては、「産休期間中の社会保険料」という負担が労使ともになくなること、実賃金に比して割高な社会保険料負担が短期間で是正されることが挙げられます。

また、すでに実施されている「育児休業期間中の社会保険料免除」と相まって、女性にとって、出産から育児までの期間について、仕事との両立の道筋が見えやすくなる点が大きな効果と言えるでしょう。