2014年6月アーカイブ

◆加入者・事業主等の利便性に配慮

 健康保険給付の支給を申請する際、各種申請書・届出書を提出して行いますが、7月1日より、協会けんぽのこれらの様式がOCR様式への刷新に伴いフォーマットが大きく変更されます。

申請書には加入者が記入する欄だけでなく事業主や医師等が記入する欄も設けられていますが、それらが従来よりも明確に区別されたり、誤記入を防ぐため特に注意すべき点を目立たせた「記入の手引き」が用意されたりするなど、加入者・事業主等の利便性が考慮されています。

 

◆新しくなる様式は29種類

申請書・届出書には健康保険給付に関するものの他、保険証再交付等に関するもの、任意継続に関するもの、健診に関するものがありますが、これらのうち29種類の様式が新しくなります。

対象となる様式について、主なものは協会けんぽのホームページで確認することができます。

 

◆負傷による給付申請の際は「負傷原因届」を提出

従来、負傷(けが)を理由として健康保険給付を申請する場合は、「傷病手当金支給申請書」や「高額療養費支給申請書」の「負傷原因記入欄」に記入することとされていましたが、新様式にはその欄が設けられていません。新様式に移行した後は、添付書類として「負傷原因届」に記入して提出することとなりますので、注意が必要です。

なお、「傷病手当金支給申請書」は全4ページに変更となります(1~2ページ目が申請者情報・申請内容、3ページ目が事業主の証明、4ページ目が療養担当者の意見書)。

 

◆新様式の入手方法等

7月1日以降、協会けんぽの窓口に置いてある様式やホームページからダウンロードできる様式は、新しいものに切り替えられます。また、ユーザー登録をすれば全国のセブンイレブンの「ネットプリント」(有料)サービスでも入手することができます。

なお、7月1日以降すぐに旧様式が使えなくなるわけではありませんが、協会けんぽではスムーズな手続きができるよう新様式への切替えについて協力を呼びかけています。

◆改正パートタイム労働法の概要

4月23日に公布された改正パートタイム労働法(以下、「改正法」)では、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他待遇の面で正社員との差別的取扱いが禁止されるパート労働者の範囲の拡大、また、待遇の決定についてパート労働者の納得性を高めるために行う雇入れ時の説明義務等が規定されましたが、これらの具体的な取扱いは省令や指針に規定されます。

現在、厚生労働省(労働政策審議会雇用均等分科会)において、省令や指針の見直しの議論が進められており、実務への影響が大きいことからその行方が関心を集めています。


◆「一律○円」による通勤手当の支給は要注意?

改正法10条1項は、正社員との均衡確保の努力義務の対象となる賃金について「通勤手当、退職手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く」と規定していますが、「職務に密接に関連して支払われるもの」については均衡確保の努力義務の対象となるよう、省令が見直される予定です。

雇用均等分科会の資料では、「距離や実際かかっている経費とは関係なく一律の額で通勤手当として支払っているような場合については、職務関連として整理されるのではないか」とされており、7月下旬に公布される予定の改正省令でどのように規定されるか、注意を要します。


◆苦情等相談窓口の設置および周知について

改正法では、上記の通り、雇入れ時の事業主による説明義務が規定されるとともに、16条で、パート労働者からの相談に応じるための体制の整備を義務付けています。

これにより設置される相談窓口が、改正省令では雇入れ時に文書交付等により明示すべき事項に追加される見通しですので、体制の整備だけでなくその周知も行わなければならないこととなります。

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◆審議は遅れ気味

現在開会中の通常国会(会期末は6月22日)では、「改正雇用保険法」「改正パート労働法」などが成立しました。

各方面から注目を浴びている「改正労働者派遣法案」については現時点で審議は遅れ気味であり、今国会での成立が危うい状況ですが、成立した場合にはどのような影響が考えられるのでしょうか?

【改正法案の内容】

(1)特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別の廃止(すべて許可制に)

(2)専門26業務の廃止

(3)派遣労働者個人単位の期間制限(3年)と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)の創設

(4)派遣元事業主に対し派遣労働者へ新たな派遣先を提供すること等の義務付け

(5)派遣労働者の均衡待遇の確保・キャリアアップの推進


◆人材会社が受ける影響

株式会社アイ・アム&インターワークスでは、人材会社および派遣労働者を対象に、改正労働者派遣法に関するインターネット調査を実施し、その結果が発表されました。

改正内容のうち最も影響を受けるものについて人材会社の回答は次の通りでした。

(1)派遣期間の上限が「1業務あたり3年」から「1人あたり3年」に変更されること(64.5%)

(2)専門26業務と自由化業務の区分がなくなること(13.6%)

(3)雇用期間が終了する派遣社員に次の就業先を紹介すること(9.1%)

 
◆派遣社員が受ける影響

同様の質問に対する派遣社員の回答のトップも人材会社と同様でした。

(1)派遣期間の上限が「1業務あたり3年」から「1人あたり3年」に変更されること(33.3%)

(2)派遣という働き方から抜け出す機会を失ってしまう気がする(28.7%)

(3)専門26業務と自由化業務の区分がなくなること(14.0%)

 
◆非正規労働者をどのように活用するか

今回の派遣法改正は、派遣労働者の非正規労働者としての処遇改善と雇用の安定化につながるとの見方もあり、当然に派遣先にも大きな影響を与えます。

自社において派遣労働者を含めた非正規労働者を今後どのように活用していくのかを検討しなければなりません。

◆職場環境の整備が重要な課題に

近年、親や家族などの介護を理由として仕事を辞める「介護離職」が増加し、大きな問題となっています。

総務省の平成25年発表によると、介護離職する方は年間10万人以上。この中には、企業内で中核的な人材として活躍する方も少なくなく、こうした人材の離職を防止するために、労働者が「介護」と「仕事」を両立できる職場環境の整備が、企業にとって重要な課題となっています。

◆政府の対応

団塊世代が70歳代に突入する2017年前後からは介護離職者のさらなる増加が予測されるため、厚生労働省では、介護と仕事を両立できる職場モデルの普及に着手し、労働者の継続就業を促進しています。

具体的には、民間企業100社に報奨金を出し、同省が委託するコンサルティング会社が両立支援の制度化に向けた助言を行ってその結果を普及・啓発に活かすこと、また、介護離職防止のシンボルマークを制定して取組みの普及・推進を図ることなどが進められています。

◆企業ができること

このような動きの中、企業側も、介護と仕事の両立への支援を始めています。

例えば、介護情報をまとめたハンドブックの作成・配布、セミナーの開催、両立のモデルケースの情報発信......。

介護は、いつ誰が直面するかわからないからこそ、企業側から早めに働きかけ、情報を提供し、社員との間で問題意識の共有を図ることが重要な取組みとなると言えます。

社員にいざ介護の問題が発生した場合に慌てずに適切な対応をとることができるよう、取組みを始めるべき時期にきていると言えるでしょう。

◆アンケート調査の結果から

株式会社リクルートキャリア:就職みらい研究所から、「働きたい組織の特徴」に関するアンケート調査の結果が公表されました。このアンケートは、2015年3月卒業予定の大学・大学院生(34万7,992人)を対象に行われました(回収数9,363人)。

大学生(全体)の働きたい組織の特徴は、「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」「ウェットな人間関係で、プライベートも仲が良い」「安定し、確実な事業成長を目指している」「周囲に優秀な人材が多く、刺激を受けられる」などの回答が多くを占めたとのことです。

◆属性別の特徴

 属性別の特徴は次の通りです。

・大学生(男性・文系)⇒「全国や世界など、幅広い地域で働く」「評価の良し悪しによって給与が大きく変化する」などの価値観が特徴。

・大学生(男性・理系)⇒「これまでの経験(学業など)を活かして成長できる」「経営者主導で事業運営が行われている」などの価値観が特徴。

・大学生(女性・文系)⇒「評価の良し悪しによって給与があまり変化せず、安定的な収入が得られる」「これまでの経験(学業など)とは無関係に、ゼロから学べる」などの価値観が特徴。

・大学生(女性・理系)⇒「これまでの経験(学業など)を活かして成長できる」「評価の良し悪しによって給与があまり変化せず、安定的な収入が得られる」などの価値観が特徴。

・大学院生(全体)⇒「これまでの経験(学業など)を活かして成長できる」「企業固有の技術や商品、ブランド、ノウハウなどが強みとなっている」「歴史や伝統がある企業である」「全国や世界など、幅広い地域で働く」などの価値観が特徴。

◆今年の新入社員は"自動ブレーキ装置"タイプ

日本生産性本部から発表された平成26年度の「新入社員の特徴」は、「頭の回転は速いものの、困難な壁はぶつかる前に未然に回避する傾向がある」とし、"自動ブレーキ装置"タイプと命名されました。

何事も安全運転の傾向があり、人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声もあるようですが、安心感と刺激が得られる環境の中でこそ力を発揮できるのは、どんな時代にも共通していることなのかもしれません。